電通女性社員の自殺、彼女の周りの人(特に親)は何をしていたの?って思ってしまう
こんばんは、ミナミです。
普段しょーもないことばっか書いてますが今回は少しばかりマジメなことを。
電通女性社員の自殺が報じられる
題名にあるように、先日電通女性社員が自殺をしました。
月の残業時間は100時間を超えていたと言います。
そしてそのことが大々的にニュース等で報じられ、ネット上でも議論されています。
昨今、過労により自殺する人がニュースなどで報じられます。
数年前までは、そういった報道をあまり耳にしなかった気がしますが、ここ最近はなにかと耳にすることが増えました。
僕自身が学生から会社員へと立場が変わったから注意して聞くようになったのかはわかりませんが。
いずれにせよ、社会全体に蔓延している問題であることは間違いありません。
ネット上でも様々な意見が出ています。
ある大学教授が「100時間の残業で過労死とは情けない」という趣旨の発言をして非難され、大学側も謝罪し、同教授への処分を行うとしました。
この教授の意見は正直嫌悪感を抱くもの以外の何物でもありません。
その他にも自殺した女性に同情的な意見など多数ありました。
もちろん電通にたいする企業責任を問う声も多々ありました。
でも、ちょっとまって
僕がこの報道を耳にして、真っ先に思ったことは電通の責任云々よりも
彼女の周りの人は何をしていたの?
でした。
周りっていうのは
同僚や家族や友達のことです。
そういった彼女の身近な人たちが彼女の変化に気がつかなかったのか。
そこが酷く気にかかって仕方がないのです。
あえて転載はしませんが、彼女はTwitter上でも「苦しい」「辞めたい」「死にたい」というような発言を繰り返していました。
そういった投稿を見て、彼女の友人たちはなにもしなかったのでしょうか。
同情的な意見をネット上で発信するくらいはしたかも知れません。
ですが、その先は?
彼女が精神的に厳しい状態にあったと察することはできなかったのでしょうか。
親としてできたことはあったはず
それは彼女の親にも言えることです。
彼女にとっては一番悩みを相談したい、そんな存在です。
彼女の親は彼女が死ぬ直前まで、彼女が精神的に異常な状態にあるということを知らなかったのでしょうか。
きっと知らなかったのだと思いたい。
もし知っていたのだとしたら親としてできることは色々あったはずだと思わずにはいられないのです。
いくら子どもが努力して努力してよい大学に入り、卒業して大手企業に入社したとしても。
それでも、自分の子どもがそんな状態にあると知っていたらどんな手を使ってでも守るべきなのです。
それが親の責務だと僕は考えます。
記者会見で母親は
「いのちより大切な仕事はありません」
と発言していました。
まさにそのとおりだと僕も思います。
死んでしまったらそれまでの人生が無駄になってしまいます。
でも生きていればいいことだってたくさんある。
挑戦することだって何回でもできる。
自殺した彼女はまだまだ若く、何度だってそのチャンスはもらえる。
でも、彼女は自殺をしてしまった。
誰も彼女を助けることができなかった。
彼女の肉親さえも。
もし彼女が苦しんでいることを知らなかったのだとしたら、それも僕は問題があるように思えてなりません。
自殺した女性が実家に帰ることはなかったのでしょうか。
そうしたときに親は異変に気がつかなかったのでしょうか。
もしくは東京と静岡という近い距離ですから逆に帰らないということもありえるでしょう。
それならばそれで定期的に連絡をとりあったりするべきなのです。
子どもから連絡がなくても、親から連絡を入れるべきなのです。
「最近元気にやっているか」
「ぜんぜん顔見せないけど帰ってきなさい」
こんな言葉でもいいんです。
そういった言葉が、普段は子どもからしたらうっとおしくても弱っているときには本当にうれしく感じるものです(僕の実体験もあります)。
親はすこし子どもにうっとおしがられるくらいでいいんです。
子どものことを心配しすぎるくらいでちょうどいいんです。
それが家族というものだと僕は思っています。
(ちなみに我が家では親からうっとおしいくらいに連絡がきます)
まじめな人ほど抱え込みやすい
この女性が自殺してしまったのはきっとすごくまじめな人だったからと思います。
まじめが故に「このままじゃやばいな、鬱になったり死ぬ前に会社を辞めて楽になろう」という発想が浮かばなかったのだと考えられます。
・まじめな人は厄介で、自分の気持ちを外に向けるのがヘタなんです。
・特に仕事に関しては「しっかりやらなきゃ」って考えるのです。
・失敗したら人より落ち込むし、くよくよしますし、結構引きずります。
・ほかの人に迷惑をかけたくないっていう気持ちが強いです。
・自分でなんとかしなきゃという考えが強いです。
これらが組み合わさると爆発するまで自分の中に溜め込んでしまう人間のできあがりです。
でも、そんな性格を分かってあげられるのは「親」なんです。
長年一緒に時間をすごしてれば、子どもがどんな性格なのかわかるはずです。
この女性の親も子どもの性格を把握していたはずです。
それでも、女性は自殺をしてしまった。
きっと彼女の親も悲しいとは思います。
ですが僕は
彼女の親がはたして全力で子どもに向き合うことができていたか
それだけが疑問でなりません。
さいごに
今回は電通という大手企業、そして自殺したのが女性で高学歴、しかも美人(という評価)ということで話題性がありました。
ですが、男性・女性、大手・中小零細、老若男女問わず過労による自殺は発生しているのが現状です。
さんざん叫ばれているように、企業の旧態依然とした体質を変えていくことも勿論大切です。
国が制度改革をしていくことも求められるでしょう。
ですがそれはとても時間がかかることです。即効性はありません。
今にも自殺をしようとしている人は確実にいるのです。
人は環境の中で生きていく生き物です。
環境は人が作ります。
あなたがあなたの大切な人を過労による自殺なんていうもので失いたくないと思うのであれば、もっとその人とコミュニケーションをとってみてください。
何気ない一言をかけるだけでもよいです。
その人にとってあなたが味方なんだと思えるようにしてあげてください。
そうしたら、きっとなにかが変わるはずです。
まずは、自分にできることから、はじめてみませんか。
おしまい!